最新の情報
公演予定
2025年10月18日(土)
水俣公演
水俣おれんじ館
(熊本県水俣市月ノ浦195-2)
開場/18:30 開演/19:00
― 第五章「紐とき寒行」より ―
「椿の海の記 ~もうひとつのこの世をもとめて~ 」
出演・構成・演出 井上 弘久
音 楽 吉田 水子(コントラバス)
作 曲 金子 忍
【第一部】
第五章「紐とき寒行」をめぐって(20分)
【第二部】
独演 椿の海の記 第五章「紐とき寒行」より(80分)

舞台写真『十六女郎』水俣公演(2024年10月)
ご挨拶
―東京~柏~北九州~水俣公演を前にして―
酷暑が少し落ち着いたかと思うとゲリラ豪雨が襲ったり……落ち着く暇もない日々ですが、独演『椿の海の記』行脚公演も4年目を迎えまして、今年は第五章「紐とき寒行」で私の地元・相模原と千葉鴨川・大山千枚田公演を終えまして、秋の東京~柏~北九州~水俣公演を迎えようとしております。
この第五章は盲目の老狂女の祖母おもかさまの存在が印象的に綴られております。昭和6年(1931年)、時の天皇陛下が日本窒素水俣工場に行幸されるというので、この祖母に縄をかけて隔離収容しようとする官憲に対して、ならば「ばばさまを刺し殺して切腹いたしやす」と一身を賭して守ろうとする父・亀太郎の気魄の姿は、後に水俣病患者たちに終生寄り添いつづけた石牟礼道子に見事に引き継がれることになるでしょう。
またラスト近く、冬の夜に家から彷徨い出た老狂女の孤独の様をなんと形容すべきか。
裸足の足元の冷たさは如何ばかりだったか。
その孤独な影に寄り添う幼女みっちん=4歳の石牟礼道子。
老婆と幼女のその道行きに、粉雪が舞い落ちる……。
―みっちんや 三千世界の 雪じゃわい―……「この言葉で世界は宇宙大に広がる。その世界に粉雪が舞う。『椿の海の記』でもっとも忘れ難い場面のひとつだ」と、6月の相模原公演をご覧になった田中優子氏が評された最終景。「およそ二メートル四方の舞台が宇宙となる」瞬間に、私と共に、どうぞお立ち合いくださいますようお願い申し上げます。
2025年 秋
井上弘久
<水俣公演チラシ>


MOVE
2025.6.8相模原公演 アフタートーク田中優子/井上弘久(字幕付き)
【別の世をみる者たち】『椿の海の記』第五章「紐とき寒行」をめぐって
メディア情報
NEW
Webマガジン『シアターアーツ』に公演評が掲載されました!
NEW
房日新聞に鴨川公演の記事が掲載されました!

2025年4月12日朝刊
『井上さんが迫真の独演
鴨川 小説「椿の海の記」上演会』
and more…
新聞に取り上げていただきました!

2025年2月2日 熊本日日新聞
『舞台見て想像力広げて ~石牟礼作品独演の井上弘久「十六女郎」8日、熊本市で上演~」

2024年5月10日 朝日新聞
『石牟礼道子の世界 一人芝居で 「近代捉え直す問題意識 今こそ伝えたい」相模原の井上弘久さん 地元で12日』
游文舎舎友通信Vol.31
